【教育ボランティア導入授業】老年健康生活支援論
授業の概要
- 日時:2019年5月31日(金)
- 対象学生:2年生88名
- 教育ボランティア参加者:1名
- 担当教員:坪井
2年次生の老年健康生活支援論では、5月31日(金)に教育ボランティアのN様に「健やかに老い、生きることの意味」をテーマにご講義を頂きました。本講義をN様にご担当頂き8回目となります。
戦前、戦中、戦後を生き抜かれたご自身の生活史を年表と写真や資料で紹介され、その時の思い、今大切にしていること、残りの人生への希望、看護を学ぶ学生へ伝えたいことを語って頂きました。「誰かのために何かのために必要とされる人でありたい」とこれまでの人生を一貫して人のために生きてこられ、今なお本学の教育ボランティアとして社会貢献されていることが教えて頂きました。
講義後に、学生から、「死についてどのように考えているか」「お父様を進駐軍のトラックに轢かれて亡くされた時に憤りはなかったのか」等の質問がありました。それらに対して、「死は避けられないもので人間はいつか終わりがくるものだから、今を大切にしなければならない。死があるからこそ目標がはっきりし、今を大切にすることができる」、「憤りがなかったわけではないが、当時日本はGHQの監督下に置かれていたので、父を病院に運んでもらっただけでも、保障とかを求めれるような状況ではなく、そういう時代だった」と話されました。
また、受講後の感想シートには、「お話を聞いて、私は老いることへの考え方が変わりました。これまでは老いていくと死に近づき怖いことだと考えていましたが、お話の中の『終わり(死)があるから今やるべきことがわかり、楽しく生きることができているという言葉を受けて、今の私もその通りに生きているのだなと実感しました」「Nさんの話を聞き、戦争の怖さ、戦争による色々な人の死という悲しさを改めて身に染みて感じました」等、多くの学びが記されていました。
老年期を健やかに生きることは誰にでも叶うことではありませんが、目標をもち力強い人生を歩み続けているN様のお話を聴くことで、学生はこれまでの学びがさらに深まったように思います。
このような学びを得られましたことに心より感謝申し上げます。
授業の様子