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【教育ボランティア導入授業】基礎看護技術演習Ⅰ(安楽を促す看護の方法「罨法」)

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    授業の概要

    • 日時:2010年11月17日(水)
    • 対象学生:1年生95名
    • 教育ボランティア参加者:6名

    教育ボランティアの方には、背部倦怠感を訴える肺炎患者が、ベッド上で「背部温罨法」の援助を受けるという設定での患者役を演じていただき、また、学生の援助についての意見交換や評価の場に、援助を受けた当事者として参加していただきました。

    患者役から「一つ一つの行動の理由についての説明をしてほしかった」「顔が見えない分言葉を返してほしい」という意見を頂いたことで、学生は、「背部温罨法」の際にどのように説明をすれば患者がケアの意味を理解できるのかという“説明の重要性”について考えを深めることが出来ました。また、「自信のない態度だと、患者は不安になる」「おどおどした態度は、患者に伝わる」という意見からは、看護師は、患者が安心感を得られる“存在の仕方”について考えることが出来ました。

    さらに、「気持ちが良かった」という意見からは、“看護技術の持つ癒しの力”や“看護する喜び”を感じることができた。これらのことから、教育ボランティアの方々の事実に基づいた具体的なフィードバックは、学生の省察を促し、より良いケアについて考える機会になったと考えます。また、学生は、ポジティブな感想を得ることにより、自己効力感を高めることに繋がり、さらに、教育ボランティアの方が患者役を担うことで、臨場感が沸き、学生は、状況に応じた看護の必要性を感じることが出来ました。このことは、学生が、実践的思考の重要性に気付くことに繋がったと考えます。そして、この気付きは、今後の学習(演習)の仕方を考えるよい機会となったと考えます。

    教育ボランティアのボランティア体験の感想で、「(今回体験したことを)次に活かして頑張ってもらえると、ボランティアする励みや、喜びになる」と述べていたことから、ボランテイアを体験された方々は、学生たちの学習に貢献することで、社会に貢献する機会になったと思っていたのではないかと考えます。また、模擬患者として、ケアに対する感想を率直に表現することを求められる体験は、“より良い看護”を目指すうえで、患者の率直な意見が重要であることに気づくと共に、“おまかせの看護”ではなく“患者が主体的に看護を受ける”ことの重要性に気付くきっかけになったのではないかと考えます。

    その他、事前に送付した案内文の「“罨法”という意味が理解できなかった」という意見を頂きましたので、次回からは、罨法について、詳しい説明を加える必要があります。また、今回は、特に問題はありませんでしたが、高温の湿布を体験することになるので、安全面に対する説明を十分に行うことや、肌の露出を伴うので、ボランティア項目を決定する前に、事前に肌の露出を伴う看護技術であることを伝え、役割を演じることが可能か否かを確認する必要があると思います。

     

    授業の様子

     

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