【教育ボランティア導入授業】助産診断技術学演習
授業の概要
- 日時:2011年4月27日(水)
- 対象学生:助産学専攻科学生15名
- 教育ボランティア参加者:1名
- 担当教員:ウィメンズヘルス看護学教員
妊婦のフィジカルアセスメント演習での妊婦役として教育ボランティアに妊婦健康診査のロールプレイに参加いただき、意見を述べていただきました。また妊娠生活での経験についても語っていただきました。
学生は実習前に実際の妊婦さんに出会い、話を伺い診察をさせてもらうことによって、助産師の責任や存在意義について改めて認識する機会となりました。看護教育では妊婦にかかわる経験が乏しい学生もいて、今回の妊婦さんが演習に参加してくださったことで、妊娠子宮を触り、触診で胎児を確認し、胎児心音を初めて聞き、胎動を初めて目にし、妊婦の忌憚のない意見や、日ごろ感じていることなどを伺えたことは、知識が経験として定着する機会としても有効であったと考えます。
教育ボランティアの妊婦には、妊婦健診のロールプレイを行う折に、SPになっていただいたことにより、助産学生がどのように妊婦に対峙し、健診を行うのかについてまさしく身をもって経験していただいたようでした。本人のコメントより「学生はとても緊張されているけれど、真剣に誠実に向き合ってくれているのがわかってうれしかった」、「こんなふうにして演習しているのだなと教育の場面を妊婦として参加できてよかった」、「私だけでなく、おなかの子や同伴しているお姉ちゃん(5歳)への配慮も考えてくれていた」などと肯定的な反応をいただきました。
また、今回のボランティアが助産師ということもあり、先輩助産師として実習の心構えなどのコメントや、妊婦になって学生時代を振り返ることなどいろいろと有益なお話をしてくださったことは思いがけない効果にもなりました。今後も妊婦の教育ボランティアは教育上有効であると考えるのでリクルート方法を駆使して演習に参加してもらえるよう工夫したいと思います。
今回、演習参加によって体調不良や妊娠経過への異常は起こらなかったが、妊婦である以上、妊婦や胎児の健康状態を考慮しつつ、その把握やフォローについての確認は今後も課題となると考えられます。