授業の概要
- 日時:2014年9月18日(木)
- 対象学生:助産学専攻科
- 教育ボランティア参加者:1名
- 担当教員:宮下
現在の日本では5人に1人が帝王切開で出産していることから、ハイリスク妊娠・分娩への対応が助産師に求められています。このことから、実際に帝王切開術を受けた方への理解を深め、支援の提供ができるよう、帝王切開経験者1名に教育ボランティアとして助産診断技術学(助産学専攻科)に参加していただきました。
まず、体験談として、妊娠経過、妊娠期の思い、出産の状況と思い、入院中の経過と思い、上の子の関係、夫(家族)のサポート、家での過ごし方などについてのお話をしていただきました。学生は病院実習で帝王切開後の方を受け持ちした経験はありますが、改めて出産の受け止め方や入院生活での思いを聞くことで、今後どのように助産ケアにつなげたらよいかといったことを考える良い機会であったように思います。
次に、ボランティアさんが育児相談をする場面を設定し、3グループに分かれ3つの質問に学生が返答しました。実際、教科書だけ調べてもでは答えきれない内容もあり、苦戦している様子も伺えました。また、帝王切開のメリットについて学生が尋ねると、少々悩みながらも、「帝王切開に限りませんがとにかく無事に産まれてきてくれたこと」ということでした。このように、分娩様式に限らず、対象が何を求めているか、何を考えているかなど、対象のニーズを把握することの大切さも学生は感じていたようです。
ボランティアさんからも「学生さんの真面目さと一生懸命さが感じられた」「ぜひママも強い味方になってほしい」など出産・育児体験を含め率直な感想をいただきました。病院実習以外の場で、このように実際のお話や率直な感想を聞けたこと、また、育児相談をするといった体験は助産師の存在や責任を再認識できたのではないかと思います。