【教育ボランティア導入授業】老年健康支援論
授業の概要
- 日時:2015年5月28日(木)
- 対象学生:2年生
- 教育ボランティア参加者:1名
- 担当教員:坪井、清水、小池、秋定
2年生の老年健康生活支援論では、5月28日に「健やかに老い、生きることの意味」をテーマに教育ボランティアの中塩様にご講義を頂きました。
本講義を中塩様にご担当頂き今年で4回目となります。戦前、戦中、戦後を生き抜かれたご自身の生活史を年表と写真で紹介しながら、その時の思い出や気持ちを語って頂きました。今年は我が国にとって戦後70年という節目の年でもあり、戦争にまつわるエピソードを通して、生きることの意味を教えて頂いたように思いました。講義ではユーモアを交えながらも、戦争の中で感じたこと、命の尊さを教えて頂きました。
講義の後に学生が書いたレポートには、「高齢の方は戦争体験が人生の中で忘れることのできない大きな出来事で、それを伝える使命感を持っていると感じました。言葉では伝えきれないほどの衝撃的な出来事は、体験した人だからこそ伝えられるものがあるし、私の心にも響きました」といった戦争体験についての感想も多く、中塩様の平和を願う思いが強く伝わったように感じました。
そして、看護職を目指す学生に「心を拓くということ」をお話頂きました。「出会った人には心を拓いて接することが大切だという重要なメッセージを聴き、常に忘れることなく看護師という職業を目指していきたいと感じました」と率直な気持ちが記述されていました。また、「『結果はどうであれ、決して手を抜かなかった』という言葉が印象に残りました。たとえ良い結果にならなくても、その過程で自分が手を抜かず真剣に取り組めば、後悔なく生きていけると知りました」とあるように、看護職を目指す学生に励ましの言葉を頂いたように思いました。また、今秋からの基礎看護学実習に向けて不安を抱えていることや看護師になることを迷い悩んでいた学生からは、「今日が自分にとっての記念日になった」「中塩さんの講義が人生の転機になった」という記述もみられました。
看護を学ぶことは決して容易いことではなく、教えることの難しさも感じることが多いですが、学生が今の自分と真摯に向き合う姿に触れ、私にとっても貴重な学びとなりました。
毎年、中塩さんの講義を聴き、初心にかえる気持ちになりますが、今回も学生と教員の心に大きく響く講義を頂きましたことに心より感謝申し上げます。
授業の様子